2016年8月10日水曜日

戦傷戦死

戦時衛生勤務研究録(陸軍軍医団,1927)、軍陣外科学教程(陸軍軍医団,1940)を中心に各記述を項目ごとに抜粋、カナを平仮名に、送り仮名等を追加するなどしてまとめたもの。
統計の数字等は各書籍の編纂当時のものであるため、現在一般的な数値とは違う場合がほとんどなので注意。


損耗統計
戦役及国軍 平均
兵員[1]
戦役
月数
戦死 傷者 傷死 病者 病死
西南役 官軍 45,819 9 4,653 11,615 1,976 5,834 1,203
日清役 皇軍 80,442 19 977 3,973 362 114,734 18,532
北清役 皇軍 10,459 13 267 918 87 6,772 909
日露戦 皇軍 373,978 26 46,423 153,623 9,232 245,357 21,559
クリミヤ戦 英軍 45,000 27 2,755 18,283 1,847 144,390 17,579
仏軍 99,000 27 8,250 39,868 9,923 361,459 59,273
伊太利戦 仏軍 130,302 13 2,536 17,054 2,962 112,476 13,788
米国南北戦 北軍 492,369 62 44,238 284,055 34,849 6,170,779 160,778
独丁戦 独軍 46,000 9 422 2,021 316 26,717 310
普仏戦 普軍 280,000 3 2,553 13,731 1,455 64,191 5,219
独仏戦 独軍 815,000 12 17,255 99,555 11,023 480,035 14,904
露土戦 露軍
ドナウ軍
529,085 28 11,905 43,386 4,955 875,929 45,969
露軍
カウカサス軍
246,454 28 5,000 13,266 1,869 1,184,757 35,572
米西戦 米軍 ? 12 643 4,276 325 ? 5,438
南阿戦 英軍 270,000 13 5,774 22,829 2,044 418,264 14,530
(大正7年軍陣防疫学教程, 附表第7より抜粋)

[1]某地に於ける某月の健康人員を算出するは、月初より月末に至る日々の人員を累加し、所謂延べ人員を得て、之を其の月の日数にて除し、1日平均人員を算出し、之を某月の健康人員と名付けたり。
全戦役間の1日平均健康人員を算出するに二法あり。
一つは各月の健康人員 各月の1日平均人員 を合算し、月数を以て之を除し、一つは日々の健康人員 即ち各月の延べ人員 を合算し、日数を以て之を除するにあり
甲は乙に比し稍正確を欠くを以て、人員表には繁を忍びて乙法に因れり。(C13110332300)
おそらく本表の平均兵員は全戦役間の1日平均(健康)人員。
日清戦争の数字から見ると、どうやら内地等の人員を除いた、戦地にある人員に限定したものである様子。(参考⇒C13110332400)